HPVワクチン・予防接種
当院では女性と男性ともにHPVワクチンの接種が可能です。
女性で都内23区に住民票のある方は自治体からの接種予診票を用いて公費助成により接種を受けることができます。
◎三輪綾子院長の執筆のnote
「東京都23区のHPVワクチン接種(定期接種・キャッチアップ接種)に関するまとめ」
https://note.com/ayakom_obgyn/n/n68bf4c9c6d49
(小学校6年生〜高校1年生女子)
また3年間は1997年4月2日生まれ〜2006年4月1日生まれの助成はキャッチアップ接種という制度を用いて公費助成により接種が可能です。
公費助成での予防接種をご希望の方は接種予診票と母子手帳をお持ちください。
男性は公費助成での接種が現在は認められていないため、自費での接種となります。
※予防接種はすべて完全予約制(1週間前まで)になっております。
※接種希望の方が増えておりますので、接種をお考えの方はお早めにご予約ください。
取扱ワクチン
【自費予防接種】
- ガーダシル 1回(HPVワクチン4価)17,600円(税込)
- シルガード9 1回(HPVワクチン9価)29,700円(税込)
予防接種
当院では、子どもの定期接種・任意接種、各種の予防接種が受けられます。
予防接種の予約は1週間前までにホームページからのお問い合わせまたはお電話で受け付けております。
予防接種時には、診察券(お持ちの方)、保険証、医療証、母子手帳、予防接種予診票をお持ちください。
※予防接種はすべて完全予約制(1週間前まで)になっております。
取扱ワクチン
【自費予防接種】
- ガーダシル 1回(HPVワクチン4価)17,600円(税込)
- シルガード9 1回(HPVワクチン9価)29,700円(税込)
子宮頸がんの現状
- 子宮頸がんの現状: 日本では、年間1万人以上の女性が子宮頸がんと診断され、約2900人が亡くなっています。特に20代後半からこのがんの罹患率が増加しています。
- 年齢と発症率:がんは一般に年齢が上がるにつれてかかる率が高くなりますが、子宮頸がんは20代から見られ、子宮頸がんやその前段階である上皮内がんにかかる女性の約16%が20~30代です。上皮内がんも含めると約38%が20〜30代となります。
- HPVと子宮頸がんの関連: 子宮頸がんの主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。性交渉を含む皮膚や粘膜の接触によって伝播します。コンドームの使用は感染率を下げることができますが、完全に防ぐことはできません。
- HPVワクチンと検診の重要性: HPVワクチン接種と定期的な検診が、子宮頸がんを予防する上で最も効果的です。ハイリスクHPVに感染すると、感染が長引く場合があります。長期にわたって感染が続くと、がんの一歩手前の状態である「子宮頸がん異形成」になることがあります。この異形成は自然に治ることもありますが、進行してしまうと子宮頸がんになる可能性があるため、早期発見のための検診が重要です。HPVワクチンを接種することで、ワクチンに含まれるHPVタイプに対する感染を防ぐことができます。検診によって早期に異形成が見つかれば、治療によって完治することも可能です。20歳以上の女性は、2年に1度の定期検診を受けることが推奨されています。この検診では、がんだけでなくがんの前段階となる状態も見つけることができます。20代や30代の女性でも検診でがんの前段階が見つかることは珍しくなく、日本では検診を受ける女性の割合が国際的に見ても低い状態です。
- HPVの特徴: HPVには200種類以上のタイプがあり、感染しても多くの場合、免疫系によって抑制されます。しかし、性交渉により再感染することがあり、中にはがんを引き起こすリスクが高いタイプのウイルスも存在します。
- ハイリスクHPVに感染すると、場合によっては感染が長期間続き、数年から数十年後に「子宮頸がん異形成」と呼ばれるがんの前段階になることがあります。異形成は自然に治ることもありますが、進行して子宮頸がんになるリスクもあるため、早期発見と治療が推奨されています。
- HPVワクチンを接種することで、ワクチンに含まれるハイリスクHPVへの感染を予防できます。
- ハイリスクHPVに感染した人の中で、5年間で状態が悪化する確率は、軽度異形成(CIN1)で約7-8人に1人、中等度異形成(CIN2)で約3人に1人、高度異形成(CIN3)では約12%が浸潤がんに進行すると報告されています。
- 早期に発見されれば、治療して完治する可能性があります。そのため、20歳以上の女性には、推奨される2年に1度の子宮頸がんの定期検診を受けることが非常に重要です。
- 定期検診では、子宮頸がんだけでなく、がんの前段階である「前がん病変」も見つかることがあります。20代や30代の女性でも検診で前がん病変が見つかることは珍しくなく、日本の子宮頸がんの定期検診の受診率は、20〜69歳の女性で約44%(2019年のデータ)で、これは国際的に見ても低い数値です。
- 子宮頸がん検診は、子宮の入り口の細胞を柔らかいヘラやブラシで軽く取り、顕微鏡で検査するというものです。この「細胞診」という検査は約1〜2分で終わります。検診の費用は場所によって異なりますが、自己負担が全くないこともあれば、400円から1000円ほどかかることが一般的です。もし希望すれば、専門の医療機関やクリニックでもこの検査を受けることができます。自由診療の場合は自己負担が大体3000円程度になります。また、女性向けの総合的な健診プログラムや婦人科の検診コースにも、子宮頸がん検査が含まれていることがあります。
- 過去に接種機会を逃してしまった方には「キャッチアップ接種」といって2025年3月末までの経過措置があります。平成9 年度生まれから平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)、かつ過去にHPVワクチンの合計3回の接種を完了していない場合には、公費で受けられます。
当院で扱っているHPVワクチン
- ガーダシル(4価ワクチン)
4種類のHPV(16型、18型、6型、11型)を予防するワクチンです。男性にも承認されているワクチンになります。尖圭コンジローマという性感染症の予防にもなります。 - シルガード9(9価ワクチン)
9種類のHPV(16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型、6型、11型)を予防するワクチンです。子宮頸がんの原因の80~90%を占める、7種類のHPVと尖圭コンジローマを予防する2種類のHPVを予防します。
東京都23区内にお住まいの方
当院で接種券を用いてHPVワクチンを無料で接種することができます。
◎定期接種対象者(小学校6年生〜高校1年生相当の女子)
・自治体からの予診票(必須) 16歳未満の方はご両親のサインも必要です
・母子手帳(可能な限り)
を持ってきてください。
◎キャッチアップ接種対象者
誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)、かつ過去にHPVワクチンの合計3回の接種を完了していない場合
・自治体から交付される予診票を持参してください。
ABRYSVO(アブリスボ)
〜RSウイルスから赤ちゃんを守る新しい選択肢:
アブリスボワクチンは、RSウイルスから赤ちゃんを守る新しい選択肢として注目されています。妊娠中にこのワクチンを接種することで、生まれてくる赤ちゃんに対して早期からの保護を提供できる可能性があります。
RSウイルスとは
RSウイルスは、乳幼児の間で非常に一般的な呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。一般的な風邪で、1歳までに50%、2歳までにほぼ100%の子どもが感染すると言われています。
特に生後6ヶ月未満の赤ちゃんは重症化のリスクが高く、注意が必要です。
RSウイルス感染症の影響
* 軽症の場合は風邪のような症状ですが、重症の場合は肺炎などを引き起こし、入院が必要になることもあります。また完治しても気管支炎の影響で治った後もヒューヒューいうような喘鳴、気管支喘息を発症することもあります。
ワクチンの作用機序
アブリスボは妊娠24〜36週の妊婦さんに接種されると、母体内で抗体が作られます。この抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、生後6ヶ月程度まで赤ちゃんを守ります。
ワクチンの効果
臨床試験では、生後90日までのRSウイルスによる下気道感染症を約80%予防し、生後6ヶ月までの入院リスクを約70%低減したという結果が出ています。
安全性とリスク
* 一般的な副反応:接種部位の痛み、発赤、腫れ、頭痛、疲労感など
* 重大な副反応:まれですが、アレルギー反応の可能性
* 赤ちゃんへの影響:現在のところ、胎児への悪影響は報告されていません
注意点
* 持病がある場合や、過去にワクチンでアレルギー反応を起こしたことがある場合は、必ず医師に相談してください
* ワクチン接種後も、一般的な感染予防策(手洗い、マスク着用など)は継続して行うことが大切です
料金
- 34,500円(税込)